司法試験・予備試験対策の通信講座は受講料が50万〜100万円超と高額です。
働きながら受験を目指す社会人にとって、教育訓練給付金は実質負担を大きく減らせる強力な国の制度となります。
ところが「給付金の対象講座リスト」「申請の正しい順番」「落とし穴」を1ページで完結して説明している記事はほとんどありません。
本記事では主要予備校4社の対象講座、申請4ステップ、修了要件、計算シミュレーションをまとめて解説します。
- この記事でわかること:アガルート/伊藤塾/資格スクエア/LECの対象講座一覧
- 実質負担額:受講料の20%(最大10万円)が戻る具体計算
- 申請手順:受講開始から振込までの4ステップ完全ガイド
- 落とし穴:修了要件の見落としで給付金ゼロになる典型例
- 給付金 vs 合格特典:両取り戦略で実質負担をゼロに近づける裏ワザ
教育訓練給付制度とは?基礎を3分で理解
教育訓練給付制度は、厚生労働大臣が指定した教育訓練講座を修了した場合、受講料の一部が雇用保険から支給される国の制度です。
司法試験・予備試験対策の通信講座も、所定の要件を満たせば「一般教育訓練給付」の対象となります。
- 給付額:受講料の20%(上限10万円)が支給される
- 対象者:雇用保険被保険者期間が通算3年以上の方(初回利用は1年以上)
- 前回利用との間隔:前回の給付受給から3年以上経過していること
- 修了要件:指定講座を所定の条件で修了することが必須
- 受給時期:修了から約2〜3ヶ月後にハローワーク経由で口座振込
社会人受験生にとっては、受講料の実質負担額を大きく減らせる制度です。
たとえば50万円のフルパッケージなら10万円が戻り、実質40万円で受講可能となります。
主要予備校の教育訓練給付金 対象講座一覧【2026年版】
アガルートアカデミー
| 講座名 | 受講料目安 | 給付額 | 実質負担 |
|---|---|---|---|
| 予備試験1年合格カリキュラム | 約80万円 | 10万円 | 約70万円 |
| 司法試験合格カリキュラム | 約50万円 | 10万円 | 約40万円 |
アガルートは複数の主要パッケージが対象指定講座として登録されています。
合格時の最大全額返金制度との併用も可能で、給付金10万円受給後に残り40万円が合格時返金されるイメージです。
合格すれば実質負担ゼロという計算が成立するため、本気で合格を狙う社会人受験生にとって最強の選択肢となります。
伊藤塾
伊藤塾も司法試験入門講座など複数の主要パッケージが教育訓練給付制度の対象となっています。
30年超の老舗で合格実績は業界トップクラスです。
給付金対象講座と非対象講座があるため、申込前に最新の対象講座リストを公式サイトで確認してください。
伊藤塾の通信講座は教材ボリュームが大きく、修了要件としての視聴率達成に必要な時間が長めである点に注意が必要です。
資格スクエア
資格スクエアの予備試験講座シリーズも一部が対象指定講座として登録されています。
質問回数無制限プランや逆算思考カリキュラムなど、独学者にも対応しやすい設計が特徴です。
オンライン特化型のため、社会人や地方在住の方でも受講しやすい環境が整っています。
LEC東京リーガルマインド
LECも法科大学院対策・司法試験対策で給付金対象講座を複数用意しています。
大手予備校ならではの教材ボリュームと、生講義のオンライン配信が魅力です。
給付金対象講座は受講形態(通学・通信)によって異なるため、申込時に「対象指定講座番号」の確認が必須となります。
給付金申請の手順|受講開始から振込までの4ステップ
- ステップ1:受講前にハローワーク確認:受講開始日の1ヶ月前までに最寄りハローワークで支給要件を確認
- ステップ2:講座申込み・受講開始:指定教育訓練講座であることを確認した上で申込み・支払い
- ステップ3:講座修了+書類受領:修了要件を満たし、教育訓練修了証明書を予備校から受領
- ステップ4:ハローワークで支給申請:修了日の翌日から1ヶ月以内に必要書類を添えて申請
特に「雇用保険被保険者期間」「前回受給からの経過年数」は個人ごとに異なります。
受講料を支払う前に、必ずハローワークで自分のステータスを確認しておきましょう。
ハローワークでは「教育訓練給付制度の照会」という相談メニューがあり、その場で受給資格の有無を回答してもらえます。
予約なしでも対応してもらえますが、混雑時期は事前予約がおすすめです。
修了要件の落とし穴|「受講したのに不支給」を避けるコツ
- 落とし穴1:出席率/視聴率:一般教育訓練でも修了要件に最低出席率/視聴率が設定されている
- 落とし穴2:修了試験:一部講座は修了試験での合格基準(一般的に60%以上)が必須
- 落とし穴3:受講期間制限:所定の受講期間内に修了しないと給付対象外
- 落とし穴4:書類提出期限:修了日から1ヶ月以内に申請しないと失効
- 落とし穴5:銀行口座:振込先口座は本人名義に限定。家族名義は不可
特に「視聴率」は社会人受験生が見落としがちな項目です。
動画講義を80%以上視聴したかが計測されている予備校が多く、視聴ログが残っていないと修了認定が下りません。
忙しい時期でも倍速再生で視聴記録を残すなど、受講中の習慣化が大切です。
視聴ログは受講者用マイページから随時確認できる場合が多いため、月1回はチェックして遅れがないか把握しておきましょう。
教育訓練給付制度の対象者要件
受給資格1:雇用保険被保険者期間
初めて教育訓練給付を利用する場合は、受講開始日時点で雇用保険被保険者として通算1年以上の加入が必要です。
2回目以降の利用では、前回受給から3年以上経過し、かつ通算3年以上の加入が条件となります。
受給資格2:退職者の特例
離職中の方も、退職日から1年以内(妊娠・出産・育児等の延長理由がある場合は4年以内)に受講開始すれば対象となります。
社労士や行政書士などとのダブルライセンス取得を目指す転職活動中の方にも適用可能です。
離職票・受給資格者証など、必要書類を事前に揃えてから手続きを進めましょう。
受給資格3:教育訓練支援給付金との関係
一般教育訓練給付は20%が原則ですが、特定一般教育訓練給付(40%)や専門実践教育訓練給付(最大70%)の対象となる講座もあります。
司法試験・予備試験の通信講座は一般教育訓練(20%)の対象となるケースが大半ですが、最新情報は厚生労働省の指定講座検索システムで確認してください。
検索システムは「教育訓練講座検索システム」で検索すれば厚労省公式ページが見つかります。
給付金の計算例|受講料パターン別の実質負担シミュレーション
実際にどれくらい給付金が戻るのか、受講料の価格帯ごとに計算してみましょう。
| 受講料 | 20%給付額 | 上限後 | 実質負担 |
|---|---|---|---|
| 30万円 | 6万円 | 6万円 | 24万円 |
| 50万円 | 10万円 | 10万円 | 40万円 |
| 80万円 | 16万円 | 10万円(上限) | 70万円 |
| 100万円 | 20万円 | 10万円(上限) | 90万円 |
上限額10万円があるため、受講料が50万円を超えても給付額は上限の10万円までとなります。
80万円・100万円のフルパッケージでは「実質負担額」と「給付額」の割合が小さくなるため、対象講座選びと講座価格のバランスを意識することが大切です。
給付金とアガルート全額返金の合わせ技でゼロ円受講
アガルートの司法試験合格カリキュラム(50万円相当)を例に、給付金と全額返金を併用するシナリオを見てみましょう。
- ステップA:アガルートで対象講座を申込み、受講料50万円を支払う
- ステップB:ハローワークで給付金申請→10万円が戻る(受講開始から数ヶ月後)
- ステップC:本試験に合格→残り40万円が合格特典として返金される
- 最終結果:実質負担額0円で弁護士資格取得を実現
この合わせ技を使うと、合格時には支払った受講料の全額が手元に戻る計算となります。
もちろん合格できなかった場合は、給付金10万円だけが手元に残る形となりますが、それでも「実質40万円」で受講できる計算です。
国の制度とアガルートの特典を組み合わせれば、リスクを大幅に抑えた挑戦が可能になります。
給付金を使う際の注意点|4つの確認事項
注意1:受講開始前にハローワーク確認は必須
受給資格があるかは個人によって異なります。
雇用保険の被保険者期間や前回利用からの経過年数など、個別事情の確認なしに受講を始めると、修了しても給付金ゼロというケースが発生します。
注意2:対象講座の確認
予備校の全講座が対象ではなく、指定教育訓練講座番号を持つ特定パッケージのみが対象です。
単科講座や短期講座は対象外のケースが多いため、パッケージ選びの時点で確認してください。
注意3:修了要件の厳守
指定された出席率や視聴率を下回ると、講座を最後まで受講しても「修了」とは認められません。
動画講義の視聴履歴はシステム上に記録されるため、最低でも80%以上の視聴を心がけましょう。
注意4:申請期限の厳守
修了日から1ヶ月以内にハローワークへの申請が必要です。
期限を1日でも過ぎると失効となるため、修了直後にカレンダーに申請日を記入しておくのが安全です。
よくある質問FAQ
Q1. 育休中・産休中でも給付金は使えますか?
はい、利用可能です。
育児休業・産前産後休業中の方も、雇用保険被保険者期間の要件を満たしていれば対象となります。
Q2. 派遣社員やパートでも対象になりますか?
雇用保険に加入している方であれば、派遣社員・パート・アルバイトでも対象です。
雇用保険被保険者期間が通算1年以上(初回利用時)であることが条件となります。
Q3. 自営業・フリーランスは対象外?
残念ながら、雇用保険被保険者期間がない自営業・フリーランスの方は対象外です。
過去に会社員時代の被保険者期間があり、退職から1年以内であれば「離職者特例」で対象となる可能性はあります。
Q4. 法科大学院ルートの受験生も使える?
司法試験の通信講座が対象指定講座であれば、ルートに関係なく利用可能です。
法科大学院在学中の方も、社会人受験生と同じ要件で給付金を活用できます。
Q5. 給付金は他の制度と併用できる?
教育訓練給付制度と各種民間奨学金・割引キャンペーンなどは併用可能なことが多いです。
ただし国の制度同士(例:教育訓練支援給付金と一般教育訓練給付の同時受給)は併用できないケースがあります。
給付金を確実に受け取るためのチェックリスト
- 1:受講開始1ヶ月前にハローワークで受給資格を確認
- 2:受講予定の講座が「指定教育訓練講座番号」を持っているか確認
- 3:受講期間中に出席率/視聴率を毎月チェック
- 4:修了試験がある講座は受験スケジュールを事前に把握
- 5:修了直後に教育訓練修了証明書を予備校から受領
- 6:修了日から1ヶ月以内にハローワークで支給申請
このチェックリストを印刷して講座申込み時に参照すれば、給付金不支給のリスクは限りなくゼロに近づきます。
特に修了要件と書類提出期限は厳格に運用されるため、油断せず計画的に進めることが大切です。
給付金以外で受講料を抑える3つの裏ワザ
- キャンペーン期間中の申込み:アガルートや資格スクエアは年に複数回30〜40%オフのセール実施
- 友人紹介・先輩紹介割引:アガルートは紹介ありで受講料5%オフのケースあり
- 学生・若年層割引:一部予備校は学生・若年層向けの特別価格を用意
給付金20%+キャンペーン30%オフを組み合わせれば、実質負担を半額以下まで圧縮することも可能です。
申込みタイミングを意識するだけで、数十万円の差が生まれるのが司法試験・予備試験の通信講座の特徴と言えます。
合格特典・給付金・キャンペーンの三重活用で、長い学習期間を経済的なリスクを最小化して挑むのが現代的なベストプラクティスです。
まとめ|給付金活用で実質負担を最小化
教育訓練給付制度を活用すれば、司法試験・予備試験の通信講座を実質負担最小化で受講できます。
アガルートの場合は全額返金制度との併用で、合格時には実質負担ゼロも視野に入る計算となります。
長い学習期間を見越して、早めに講座を申し込み、給付金活用と合格特典の両取りを狙うのが最も合理的な選択です。
まずは無料体験講座やサンプル動画で講師との相性を確認することから始めましょう。


