🎯 結論(先に要点)
- 短答落ちは撤退のサインではない:合格者の多くが一度は短答・論文で涙を飲んでいます
- まず自己採点:270点満点・合格ラインの目安は165点前後(年により160〜170点で変動)
- 敗因の大半は「過去問の演習量不足」:知識不足ではなく回転数の問題
- 合格発表(令和8年8月6日)を待たずに動く:ボーダー前後なら論文対策を並行開始
- 独学で落ちたなら環境を変える:合格すれば全額返金=実質0円の講座が再挑戦の定番
令和8年7月19日、予備試験の短答式試験が終わりました。
解答速報で自己採点をして、「あと10点足りない」「今年もダメかもしれない」と、この記事にたどり着いた方も多いはずです。
手応えのなさに、頭が真っ白になっているかもしれません。
でも、先に結論をお伝えします。
短答落ちは、予備試験からの撤退サインではありません。
短答式は「知識の精度と過去問の回転数」がほぼすべての試験で、敗因が特定しやすく、翌年の得点の伸び幅が最も大きい試験だからです。
実際、最終合格者の中には短答落ちを経験している人が珍しくありません。
この記事では、自己採点のやり方と合格ラインの目安、8月6日の合格発表までにやるべきこと、そして来年確実に短答を突破するための1年間の立て直し戦略を、順番に解説します。
【令和8年】予備試験のスケジュール|短答の次はもう論文
まず、今年の残りの日程を正確に押さえましょう。
法務省・司法試験委員会の決定による令和8年予備試験の日程は次のとおりです。
| イベント | 期日 |
|---|---|
| 短答式試験 | 令和8年7月19日(日)※実施済み |
| 短答式 合格発表 | 令和8年8月6日(木) |
| 論文式試験 | 令和8年9月12日(土)・13日(日) |
| 論文式 合格発表 | 令和8年12月17日(木) |
| 口述試験 | 令和9年1月23日(土)・24日(日) |
| 最終合格発表 | 令和9年2月4日(木) |
ここで注目してほしいのは、短答の合格発表(8月6日)から論文式試験(9月12日)まで、わずか5週間しかないことです。
⚠️ 注意:発表を待ってから動くと手遅れになる
自己採点でボーダー前後だった人が8月6日の発表を待ってから論文対策を始めると、準備期間は実質1ヶ月です。ボーダーに乗っている可能性が少しでもあるなら、論文対策は「今日から」並行で始めるのが鉄則です。
逆に、自己採点で明らかに届いていなかった人は、この5週間を「敗因分析と来年の設計」に使えます。
どちらのケースでも、8月6日までの過ごし方が来年の結果を大きく左右します。
まず自己採点|合格ラインの目安と正しい手順
自己採点がまだの方は、感情を一旦置いて、事実を数字で確認するところから始めましょう。
短答式の配点と合格ラインの目安
予備試験の短答式は270点満点です。
内訳は、法律基本科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)が210点、一般教養科目が60点です。
合格点は年により変動しますが、近年はおおむね160〜170点(得点率約6割)で推移しており、目安として165点前後と考えておくとよいでしょう。
正確な合格点は8月6日に法務省から発表されます。
自己採点の手順
①各予備校(アガルート・伊藤塾・資格スクエアなど)が公開する解答速報を入手します。
②問題冊子に残したマークの控えと照合し、科目別に得点を出します。
③法律科目の合計(210点満点)と一般教養(60点満点)を分けて記録します。
この「科目別の内訳」が、後述する敗因分析の一次データになります。
自己採点の結果別・今日からのアクション
| 自己採点の結果 | 今日からやること |
|---|---|
| 170点以上 | 合格前提で論文対策に全振り。短答のことは忘れてよい |
| 155〜170点(ボーダー前後) | 論文対策を並行開始。発表待ちの1ヶ月を空白にしない |
| 155点未満 | 1週間休んでから敗因分析→来年の学習設計へ切り替え |
発表日(8月6日)までの5週間でやるべきこと
ボーダー前後の人:論文答案を週2通書く
ボーダー前後(155〜170点)だった人の最優先事項は、論文式の答案作成です。
具体的には、予備試験論文の過去問を題材に、週2通のペースで答案を実際に書き切ってください。
5週間で10通書ければ、発表後にゼロから始める人と比べて決定的な差になります。
答案は書くだけでは伸びないので、模範答案との突き合わせ、可能なら添削サービスの利用まで含めて1セットです。
届かなかった人:事実の記録と休養
自己採点で明らかに届かなかった人は、まず記憶が新しいうちに「今年の記録」を残してください。
科目別の得点、時間が足りなかった科目、本番で初めて気づいた弱点、使った教材と回転数。
この記録が、来年の学習設計の設計図になります。
記録を残したら、1週間は勉強から完全に離れて構いません。
なお、短答式の成績は合格発表後に通知されるので、自己採点と照合すれば採点のズレやマークミスの有無も確認できます。
短答式に落ちる原因は、実は3つしかない
短答式は論文と違い、敗因がはっきり数字に表れます。
自己採点の内訳を見ながら、自分がどのタイプかを特定してください。
原因①:過去問の回転数不足(最多)
短答落ちの圧倒的多数はこのパターンです。
テキストや基本書を読む「インプット」に時間をかけすぎて、過去問を解く「アウトプット」の絶対量が足りていません。
短答の問題は過去問の焼き直しが多く、過去問を肢ごとに理由付きで正誤判断できるレベルまで回した人から順に受かっていきます。
目安は全科目3周以上、間違えた肢に絞れば5周以上です。
「過去問だけで受かるのか」という論点は、予備試験の短答は過去問だけで受かるかを検証した記事で詳しく解説しています。
原因②:苦手科目の放置
7科目のうち1〜2科目の極端な失点が、全体を沈めているパターンです。
特に行政法・商法・民事訴訟法は学習が手薄になりやすく、ここで差がつきます。
科目別得点を出したとき、得点率5割を切る科目があれば、来年はそこが最大の伸びしろです。
原因③:一般教養の戦略ミス
一般教養(60点)に対策時間をかけすぎる、あるいは本番で時間を使いすぎるパターンです。
一般教養は範囲が無限で対策効率が悪いため、20点前後を確保できれば十分です。
法律科目210点のうち7割(147点前後)を固めるのが、最も再現性の高い合格戦略です。
📌 ポイント:敗因は「性格」でなく「配分」の問題
「自分は暗記が苦手だから」と能力のせいにする必要はありません。短答落ちのほとんどは、勉強時間の配分(インプット過多・過去問不足・教養への深入り)という戦略ミスであり、戦略は来年いくらでも変えられます。
来年7月の短答を突破する1年間ロードマップ
来年の短答式まで、ここから約12ヶ月あります。
合格者の多くが実践している標準的な組み立ては次のとおりです。
STEP1(〜8月)敗因分析と環境決定
科目別得点から敗因を特定し、独学継続か講座利用かを決める。1週間の休養もここで。
STEP2(9〜12月)インプットの再構築+論文並行
弱点科目を中心に知識を体系から入れ直す。論文の型もこの時期に作ると翌年が楽になる。
STEP3(1〜4月)過去問の高速回転
全科目の過去問を肢別に3周。間違えた肢だけの「弱点ノート」を作り、正答率を科目別に記録する。
STEP4(5〜7月)模試と直前総まとめ
各予備校の短答模試で本番のペース配分を確認。直前期は新しい教材に手を出さず、弱点ノートの周回に絞る。
重要なのは、短答対策と論文対策を直列にしないことです。
短答の知識は論文の土台と共通なので、論文の答案を書く練習が短答の精度も引き上げてくれます。
「短答に受かってから論文」と考えていた人は、その計画自体が敗因の一つだった可能性があります。
独学で落ちたなら、「もう1年同じやり方」が一番危ない
ここまでの敗因分析と計画は、独学でも実行できます。
ただし、独学で今年落ちた人がそのまま独学を続ける場合、冷静に考えてほしいことが一つあります。
同じ環境・同じやり方で、来年だけ結果が変わる根拠はあるか?ということです。
短答落ちの3大原因(過去問回転不足・苦手科目放置・戦略ミス)は、いずれも「何をどの順番でどれだけやるか」の設計の問題です。
通信講座が再受験生に選ばれるのは、この設計(カリキュラムと進捗管理)を外注できるからです。
再受験生の講座選びは「フルカリキュラム」でなくてよい
すでに一通り学習した再受験生は、ゼロからの入門講座を買い直す必要はありません。
敗因に対応する部分(短答過去問講座・論文添削パックなど)だけを単科で取れば、費用は大幅に抑えられます。
一方、「知識が体系として繋がっていない」と感じる人は、思い切って体系から組み直せるカリキュラムを選ぶ方が結果的に早いケースもあります。
費用リスクは「全額返金」の講座で抑えられる
再挑戦で一番重いのは、「また10万円以上払って、また落ちたら」という金銭的・心理的な負担です。
その点、アガルートには合格すれば受講料が全額返金される制度があり、受かれば実質0円になります。
「来年こそ本気で取りに行く」人ほど、この仕組みと相性が良いのは間違いありません。
各社の特徴は予備試験・司法試験の通信講座3社比較で詳しくまとめていますが、迷ったら資料とサンプル講義を取り寄せて、解説の相性を確かめるのが確実です。
働きながらの再挑戦は「平日2時間×固定枠」で組む
社会人受験生の再挑戦で挫折する最大の原因は、勉強時間を「余った時間」で確保しようとすることです。
残業や家庭の予定に押されて、気づけば1週間ゼロ、という悪循環に陥ります。
合格した社会人に共通するのは、平日は朝や通勤などの固定枠で2時間前後、週末に4〜6時間というリズムを、予定より先にカレンダーへ入れてしまう設計です。
年間ではおよそ1,000〜1,500時間が確保でき、再受験生が弱点補強と過去問回転に充てる量としては十分に戦えます。
スキマ時間の短答演習には、スマホで完結する一問一答系のツールや講座アプリが有効です。
「予備試験の短答に落ちた」に関するよくある質問
Q1. 短答式の合格点は何点ですか?
270点満点で、合格点は年により変動します。
近年はおおむね160〜170点(得点率約6割)で推移しており、目安は165点前後です。
令和8年の正確な合格点は8月6日の合格発表で公表されます。
Q2. 自己採点がボーダーぎりぎりでした。論文対策を始めるべきですか?
はい、今日から始めてください。
合格発表(8月6日)から論文式試験(9月12日)までは5週間しかありません。
落ちていた場合でも、書いた答案と論文力は来年にそのまま繰り越せるので無駄になりません。
Q3. 短答落ちから来年の合格は現実的ですか?
十分現実的です。
短答式は敗因が科目別得点に明確に表れるため、翌年の伸び幅が最も大きい試験です。
過去問の回転数を確保し、苦手科目を潰す設計に変えれば、多くの再受験生が翌年短答を突破しています。
Q4. 一般教養はどう対策すればいいですか?
深入りしないのが正解です。
一般教養は範囲が広く対策効率が悪いため、目安20点前後を確保できれば十分です。
それよりも配点210点の法律基本科目で7割(147点前後)を固める方が合格への再現性が高い戦略です。
Q5. もう一度講座を買う金銭的な余裕がありません
フルカリキュラムを買い直す必要はありません。
敗因に対応する単科講座(短答過去問講座・論文添削パックなど)に絞れば費用は抑えられます。
また、合格すれば受講料が全額返金される講座を選べば、金銭的なリスク自体を小さくできます。
Q6. モチベーションが完全に切れてしまいました
まず1週間、勉強のことを忘れて休んでください。
感情が落ち着いてから科目別得点で敗因を数字として見ると、「能力ではなく配分の問題だった」と分かり、多くの人が冷静さを取り戻せます。
走り出すのはそれからで十分間に合います。
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【まとめ】短答落ちの1年は「設計をやり直す1年」
令和8年の短答式に落ちた(かもしれない)ことは、あなたの適性の否定ではありません。
短答式は、過去問の回転数と時間配分の設計で決まる試験です。
①自己採点で科目別の敗因を特定する。
②ボーダー前後なら論文対策を今日から並行する。
③8月6日の発表までに、来年の学習環境(独学継続か講座か)を決める。
この3つを実行した人から、来年の合格に近づいていきます。
まずは3社の資料・サンプル講義を取り寄せて、「来年の環境」の選択肢を机に並べるところから始めてください。



